陶器の食器なら美濃焼の製造メーカー【丸新製陶有限会社】

丸新

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2022.04.22

焼き物の工程

4月も終盤になります。日中の寒暖差、1日毎の温度変化が激しいので体調管理に気をつけたいところです。

さて、前回のブログでお伝えしました通り、この春から丸新製陶の技術、設備、その他色々と少しづつ紹介させて頂ければと考えております。

とりあえず第1回目は、「丸新製陶の技術」というよりは、一般的な焼き物を作る工程をお伝えしたいと思います。次回以降、その工程の中で、丸新の技術をお伝えしていきます

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1 焼き物=土
まずは焼き物ですので、もちろん土で出来ております。
その土にも色んな種類がありますが、大きく「土器」「せっ器」「陶器」「磁器」に分かれます。
ざっくり「陶土」と「磁土」と呼ばれる素材があり、焼かれる温度帯や、吸水率などを基準にする場合もある区分になります。
丸新製陶の商品は「陶器」の焼き物になります。

2 成型
その土を、お皿やコップや丼や、色んな形に成型します。
粘土をこねて手で作る方法、石膏型や機械を使って作る方法、1点ものから大量生産品まで幅広い作り方が存在します。
丸新製陶では、
・圧力鋳込み
・ガバ鋳込み
などによって、様々な形状を成型しております。
所謂、量産的な成型方法ですが、知識と経験が要求される技術になります。
これはまた別の機会にじっくり説明させてください。

3 素焼き
お皿やコップなどに成型したものを800℃程度で焼成します。この工程を「素焼き」と呼びます。
素焼きしたものは、叩くと「コンコン」と鳴るくらいは固くなりますのでその後の工程の際に扱いやすくなります。

4 加飾/施釉(せゆう)
焼き物の表面の部分には、ツルツルとしたガラス質のコーティングがされていることが多いですが、そのガラス質の素材が「釉薬(ゆうやく)」になります。
英語で「glaze:グレイズ」=ガラスの親戚です。
釉薬によって無数の色、質感が生み出されます。
素焼きしたものに、その釉薬を施す作業を「施釉(せゆう)」といいます。

加飾の方法にも色々ありますが、
釉薬の下(=施釉の前)に絵や文字をつける技法=下絵付け
釉薬の上(=本焼きの後)に絵や文字をつける技法=上絵付け
が大きくあります。

丸新製陶では、下絵付けを得意としています。
ここの工程で、絵や文字やロゴマークを入れるパターンが多いです

5 本焼き
施釉したものを、また窯に入れ、本焼きします(本焼成とも言います)。
丸新では1230℃程度で焼いております。
この温度によって、土が焼き締まり、釉薬が溶け、土と釉薬が化学的に結びつき、水を入れても零れてこない焼き物が完成します。

上絵付けの場合、本焼成したものに絵などを施し、800℃程度でもう一度焼いて、その絵を釉薬に焼き付けます。

6 検品
出来上がった製品を、検品、ハマすり等をして、商品として出荷します。

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かなりの駆け足でざっくりとした説明にはなりますが、ここまでが大きく焼き物を作る工程になります。色んな技法が存在し、必ずしもこの流れに当てはまらないものもあるかと思いますが、ごく一般的な工程と思って頂ければ幸いです。

ここまで読んでいただいて有難うございます。涙
このようにして作られている焼き物ですが、丸新では実際にどうやって作っているのか、次回以降、順々に紹介していきますので、どうぞ温かく見守って頂ければと思います。
宜しくお願い致します!